二軸押出機の基礎⑩ 後工程とサンプル回収:フレーク

二軸押出機の基礎シリーズでは装置の仕組みや特長、パラメーター設定とその意味、後工程オプションを組み合わせた押出成形について解説します。

▼こんな方におすすめです!
・ なんとなく使っているけれど、もっと二軸押出機のことを理解したい
・ 装置構成やパラメーターを変更したいけれど、どうしたらよいか不安
・ 二軸押出機をもっと使いこなしたい、もっと活用したい

今回はチルロールを用いたフレーク状のサンプル回収についてご紹介します。

はじめに

二軸押出機でコンパウンディングした材料をフレーク状で回収する場合は、チルロール(冷却ロール)を備えたフレーカーを用います。

二軸押出機でコンパウンディングした材料をフレーク状で回収する場合は、チルロール(冷却ロール)を備えたフレーカーを用います

溶融押出された材料をチルロールで冷却、シート状に成型し、コンベヤでフレーカーに搬送し、粉砕することでフレーク状のサンプルを回収します。

溶融押出された材料をチルロールで冷却、シート状に成型し、コンベヤでフレーカーに搬送し、粉砕することでフレーク状のサンプルを回収します

フレーク状でサンプルを回収するケースは少ないかもしれませんが、溶融押し出しされた材料冷却の温度や速度の制御がしやすいチルロールによるフレーク回収は、サンプルの溶解性や加工性が重要視されるホットメルトエクストルージョンなど、一部のアプリケーションにおいて極めて有用な手法となっています。

チルロールを用いたフレーク状サンプルの特徴

チルロールの使用により、サンプルが迅速に冷却され、結晶化が抑制されることがあります。これにより、アモルファス状態を維持しやすくなります。
さらに、チルロールはサンプル全体に均一な冷却を提供するため、サンプルの物性が均一になりやすい特徴があります。

ペレタイズで回収したサンプルとの違い

ペレタイズは特に空気冷却の場合、チルロールに比べ冷却速度が遅いため、結晶化が進みやすい傾向があります。この違いにより、サンプルの物性に差が現れることがあります。

・ 機械的強度
ペレタイズで回収したサンプルは結晶性がより高いため、機械的強度も高くなることがあります。その一方で、フレークはアモルファス状態が維持されるため、柔軟性が高く、機械的強度が低くなることがあります。これにより加工性に差が生じることがあります。
・ 溶解速度
アモルファス状態のフレークの方が溶媒との反応が起こりやすく、溶解速度は速い傾向にあります。
・ 熱伝導率
ペレタイズサンプルは結晶性が高いため、一般的に熱伝導率は高くなります。

まとめ

同じ材料、混錬処方でも、サンプル回収時の手法の違いにより物性に差が生じることがあります。これらの違いを考慮して、用途やプロセスに応じて適切な形状のサンプルを選択することが重要です。

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